振袖コーディネーターの経験や着物業界で培った知識を生かし、きものWEBライターとして活躍中。夢きららのWEB運営スタッフとしてスタッフブログにてトレンドの振袖デザインやコーディネート、着物の際のヘアメイクなど様々な情報を発信中。
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安っぽい振袖の5つの特徴は?振袖選びのポイントや高見えする着こなしのコツをおさえよう!
2023年11月09日
はたちの集い(成人式)で振袖を選ぶとき、普段あまり馴染みのない振袖の選び方や価格に悩む方は多いことでしょう。
成人式は一生に一度なので、できることならお値段以上に高見えする振袖を選びたいところ。万が一安っぽい振袖を選んでしまうと、成人式で恥ずかしい思いをするなど後悔につながるかもしれません。
今回は安っぽい振袖の特徴や、高見えする振袖選びのポイントまで徹底解説します!
- 【振袖の値段】「安い振袖」と「高い振袖」のちがいとは?
- 安っぽい振袖の5つの特徴
- 安っぽく見えない!高見えする振袖選びのポイント5つ
- 振袖姿が安っぽく見えないための着こなし3つのコツ
振袖姿が安っぽくならないためのコーディネートや着こなしのコツも紹介します。成人式にふさわしい振袖選びの参考に、ぜひ最後までご覧ください。
【振袖の値段】「安い振袖」と「高い振袖」のちがいとは?
振袖店にはさまざまな値段の振袖があります。
価格が「安い振袖」と「高い振袖」にはどんなちがいがあるのでしょうか?
振袖の金額の差は、以下の5点が影響しています。
【安い振袖と高い振袖のちがい】
①生地の素材
②染め方
③柄やデザイン
④刺繍や金彩などの加工
⑤縫製方法
①生地の素材
振袖は生地の素材によって、振袖の金額に差が出ます。
振袖の一般的な素材は「絹(シルク)100%」です。ただし、極端に価格の安い振袖のなかには「ポリエステル」などの化学繊維が使われているものも。絹とポリエステルでは生地自体の価格に10倍以上の差があり、当然見た目や着心地もちがいます。
絹は上品な光沢があり、肌触りもよいのが特徴です。生地質がしっとりと柔らかく、体のラインにそった美しい着姿が叶います。絹は保温性も高いので、着ていると暖かいのもポイントです。
一方、ポリエステルは絹よりも硬めの生地質が特徴です。絹とくらべて保温性が低く、静電気が立ちやすいというデメリットがあります。
ただし今は絹の質感にかなり近い「高級ポリエステル」も開発されています。高級ポリエステルの振袖の場合、絹の振袖とくらべて見た目と値段にあまり差がないケースも多いです。
②染め方
振袖は職人の手間暇で値段が大きく変わるので、染め方も価格のポイントになります。
高価な振袖は、職人による伝統的な手法で染められていることが多いです。
高級な振袖に多いのは「友禅染め」で染められた振袖です。友禅の振袖は職人の手作業で染められているので、必然的に振袖の値段は高くなります。
現在作られている振袖の7割はインクジェットで染められた振袖です。
染色職人の高齢化により振袖の需要と供給のバランスが難しい状況をカバーするため、インクジェット染色を活用しています。現代ではプリント技術がかなり発達しており、パッと見ただけでは友禅染めと見た目に差がないクオリティの高い振袖が多く作られています。
③柄やデザイン
振袖の柄やデザインも振袖の価格に関係しています。
いわゆる高級振袖と呼ばれる振袖は、熟練の職人による柄のデザイン料も振袖の価格に反映されます。振袖カタログ掲載の最新柄やモデル着用柄もイチから新しく柄をおこす必要があるため、同様に価格が高くなります。
また洋服と同じく、手の込んだ柄や最新のデザインの振袖ほど価格が高い傾向にあります。
④刺繍や金彩などの加工
高い振袖は、刺繍や金箔などの加工が施されているものが多いです。
振袖の価格は「かかった人件費」が主なコストなので、職人の手作業が必要な加工は当然価格に反映されます。刺繍や金彩加工の面積が大きいほど振袖の価格は上がるでしょう。
ただし最近は、人件費の安い海外に加工を委託することでコストを削減している振袖もあります。
⑤縫製方法
仕立て上がりの振袖の場合、振袖の縫い方も値段に反映されます。
振袖の縫い方には「手縫い」と「ミシン縫い」の2種類があります。手縫いは和裁士の手作業で仕上げるためコストが高く、ミシン縫いは機械作業なので低コストです。
ただし、振袖をパッと見ただけでは手縫いとミシン縫いのちがいはほとんどわかりません。
安っぽい振袖の5つの特徴
一生に一度の成人式で着る振袖は、実際の値段以上に高見えする振袖を選びたいもの。
年配の方から「最近の振袖は安っぽい」という声を聞くことがありますが、どんな振袖だと周りから安っぽく見られてしまうのでしょうか?
「安っぽい」と思われる危険のある振袖の特徴を以下にまとめました。
【安っぽく見える振袖の特徴】
①生地が薄くてペラペラ
②色が単調
③斬新で奇抜な柄
④サイズが合っていない
⑤小物にこだわっていない
生地がペラペラの振袖は、多くの人から「安っぽい」と思われやすい振袖の特徴です。また、色合いが単調で深みを感じられない振袖も高見えしづらいでしょう。
柄については、年配の方は「よい振袖といえば古典柄」というイメージの方が多いので、今風すぎるモダンな柄は「今ドキの振袖=安っぽい」という先入観をもたれてしまうこともあります。また自分の体型とサイズがちがいすぎる振袖や、安価な小物を合わせている振袖も高級感を演出しづらいです。
せっかくの成人式の振袖を安っぽく見られないために、高見えする振袖の選び方について次の項目で紹介します。
安っぽく見えない!高見えする振袖選びのポイント5つ
振袖選びはコツをおさえることで、値段に関係なく「安っぽく見えない高見え振袖」を選ぶことが可能です。
お値段以上に見える振袖選びにはいくつかのコツがいります。選び方のポイントをチェックして、価格が安くても「高見えする振袖」を上手に選びましょう。
【安っぽく見えない!高見えする振袖選びのポイント5つ】
①厚みのある生地を選ぶ
②柄は古典柄のほうが高見え
③試着して体型に合った振袖を選ぶ
④刺繍や金箔加工の振袖は高級感◎
⑤金糸銀糸づかいの帯でランクが上がる
①厚みのある生地を選ぶ
高見えする振袖の一番のポイントは「生地に厚みのある振袖」を選ぶことです。
振袖の生地が薄くて軽いと振袖の長い袖が風になびいてペラペラに見えてしまいます。せっかくかわいい振袖を選んでも、安っぽく見えてしまったらもったいないですよね。
振袖の素材はできれば絹100%で、ある程度の厚みのある上質な生地を選びましょう。
予算の関係でポリエステルを選ぶ場合は、なるべく厚くてしっかりとした生地の振袖を選ぶのがポイントです。ポリエステル製でもしっかりした厚みがあれば安っぽく見えないので、生地の厚みに注目して振袖を選んでみましょう。
②柄は古典柄のほうが高見え
振袖の柄は、モダンな柄よりも伝統的な古典柄のほうが高見えします。
昔ながらの伝統的な手法で制作される振袖のほとんどが古典柄なので、古典柄の振袖を選ぶことで高級感が増します。とくに年配の方は昔ながらの伝統的な振袖を好む傾向にあるので、今風の柄を安っぽいと感じる方もいるようです。
ただし、振袖の柄をどう思うかは「個人の好み」が大きく影響します。古典柄のほうが多くの人に高品質に見られることが多いですが、モダン柄でも高級感のあるデザインの振袖はたくさんあります。自分の好みを大切にして柄を選びましょう。
③試着して体型に合った振袖を選ぶ
振袖を選ぶときは、きちんと試着をして体型に合ったサイズの振袖を選びましょう。
振袖はサイズが合っていないと安っぽく見えやすいので注意が必要です。
人の体型は千差万別で、たとえば身長が同じでも腕が長い・短い、腰回りが大きい・小さいなどの差があります。体型にしっかり合った振袖でないと、着付けたときの着姿が美しく決まりません。
振袖を購入するときはしっかり店舗で採寸して振袖をオーダー、レンタル振袖を選ぶときはかならず試着をして自分の体型に合ったサイズの振袖を選びましょう。
今は振袖のネットレンタルもありますが、振袖はきちんと試着して選ばないとサイズ選びが難しいもの。実際に店舗で試着をして、体型に合った振袖を選ぶのがポイントです。
④刺繍や金彩加工の振袖は高級感◎
刺繍や金彩加工がほどこされた振袖は高級感がアップします。
振袖は職人の手間暇で価値が決まるので、手作業が必要な刺繍や金箔で装飾された振袖は高見えします。同様に莫大な手間のかかる「絞り加工」の振袖も、一目見て高価な振袖と見られることが多いです。
今は刺繍など手間のかかる加工を国外で行う振袖メーカーも。外国で加工することで装飾が低コストで済むので、値段の高い振袖に限らず高級感のある加工のほどこされた振袖を見つけることができます。
⑤金糸銀糸づかいの帯でランクが上がる
振袖に合わせる帯は、金糸・銀糸の使われた帯を選ぶことで着姿がランクアップします。
昔から着物姿をよく見せるためには「帯がポイント」とされています。高級感のある帯を選ぶことで、振袖の格をワンランクアップさせることができますよ。
安っぽく見えない振袖姿のポイントは、金糸・銀糸の使われた格調高い帯を合わせることです。糸の美しい光沢で高級感が増すので、帯を選ぶときは意識してみてください。
振袖が安っぽく見えないための着こなし3つのコツ
振袖姿が安っぽく見えないためには、コーディネートや着こなしも重要なポイントです。
せっかくの成人式の振袖が安っぽく見えないために、以下の3つのコツをおさえましょう。
【振袖が安っぽく見えないための着こなし3つのコツ】
コツ①小物選びにこだわろう
コツ②着付け・ヘアメイクはプロにおまかせ
コツ③優雅な所作で高級感アップ
コツ①小物選びにこだわろう
振袖姿が安っぽく見えないためには、小物選びにもこだわることが大切です。
洋服でも靴やバッグなどの小物が着こなしのポイントになるように、振袖も髪飾りやバッグ、ショールが振袖姿のランクアップには欠かせません。「振袖にこだわったし、小物はどれでもいっか」と手を抜きがちな小物選びですが、振袖に合った小物をこだわって選ぶことで着姿が格段に美しくなります。もし高級な振袖でも合わせる小物が安っぽいと全体的にチープな印象になってしまうので注意が必要です。
振袖姿を安っぽく見せないためには、小物を含めたトータルコーディネートがポイントです。経験豊富なお店のスタッフに相談しながら、振袖のデザインやなりたいイメージに合った小物選びにこだわりましょう。
>>安っぽく見えない振袖コーディネートの相談なら「夢きらら」まで
コツ②着付け・ヘアメイクはプロにおまかせ
成人式当日や前撮りの着付け・ヘアメイクはプロにおまかせするのがベストです。
せっかく高級感のある振袖を選んでも、着付けが美しくないとどこかチープな印象に。とくに途中で振袖が着崩れてしまうと、振袖姿の品格と美しさが損なわれます。成人式当日や前撮りは腕のよい着付け師に着付けてもらうことで、高級感のある着姿をキープすることができます。
振袖に合わせるヘアメイクも、振袖の色や着る人の肌の色、顔タイプなどに合わせて仕上げる必要があります。振袖のヘアメイク経験豊富なプロにお願いすれば、最高にかわいいヘアメイクにしてもらえますよ。
夢きららでは、成人式当日と前撮りにおいて「経験豊富な着付け師」と「一流のヘアメイクアップアーティスト」がお支度を担当します。着付け・ヘアメイクをプロにおまかせすることで、ワンランク上の振袖姿が叶います。
>>一流のプロが着付けヘアメイクを担当!夢きららの振袖プラン
コツ③優雅な所作で高級感アップ
振袖を着ているときの立ち居振る舞いも、振袖姿の高級感を高めるポイントです。
振袖を着ているときはゆっくりと丁寧な動きを心がけましょう。着姿がエレガントで美しく見えます。
さらに、振袖は洋服と同じ感覚で動くと着崩れてしまいます。着崩れた振袖姿はだらしなく安っぽいイメージにつながるので、激しい動作をしないように気をつけたいですね。
振袖着用時は普段よりゆっくりと丁寧な動きを心がけることで、高級感の演出と着崩れの防止が叶います。
安っぽく見えない振袖選び&着付けヘアメイクは夢きららまで
成人式の振袖姿が安っぽい印象にならないためには、お値段以上に見える振袖選びがポイントです。さらに着付けやヘアメイク、小物使いも含めた振袖のトータルコーディネートがなにより重要になります。
夢きららは、成人式の振袖を専門に扱う老舗の振袖店です。確かな品質の振袖ラインナップはもちろん、振袖の知識豊富なスタッフが高見えが叶う小物合わせをご提案します。
さらに前撮り撮影と成人式当日のお支度もすべて自社で一括運営しているため、腕のよい着付け師と一流のメイクアップアーティストによる高級感のある着付けヘアメイクが実現可能です。
安っぽい印象にならない振袖選び&着こなしなら、夢きらら各店までご相談ください。
written by
三室 安代
この記事を監修した人
熊谷 純一
東京・日本橋にて三代続く呉服問屋を経営の傍ら、着用機会の明確な振袖に強く魅力を感じ2010年に振袖専門店・夢きららを開業。これまで2万人以上の二十歳を迎えるお嬢様の振袖に携わる。
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